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1.1.2 マントルと地殻

                              
 地球内部で地震が起きる場所は、マントルと地殻の中に限られている。より正確には、上部マントル以浅である。そこで、マントルと地殻の構造をもう少し詳しく見ておこう。

 マントルの内部には、地表から約400kmと約670kmの深さにかなりはっきりした境界が存在する。これらの境界では、マントルを構成するカンラン岩が、温度・圧力の条件に従って構造の変化(相変化)を起こしていると考えられている。この670km境界より深い部分を下部マントル、浅い部分を上部マントルという。また、深さ400〜670kmの部分をマントル遷移層と呼ぶこともある。

 一番外側の地殻は、モホ面(正確にはモホロビチッチ不連続面)を境にマントルと接している。その厚さは平均して30km程度だが、大陸のチベット高原などでは厚さ60kmにも達する。逆に、海洋底ではわずか5km程度に過ぎない。一般に、モホ面の深さは地形の高い場所で深く、低い場所で浅くなっている。大陸・海底といった大地形は、単なる地表付近の気まぐれの産物ではなく、より深部の構造と密接に関係していることが分かる。

 地殻は、コンラッド面と呼ばれる境界を境に、カコウ岩質の上部地殻とゲンブ岩質の下部地殻に分けられる。地殻内の地震は、ほぼ上部地殻の中でのみ起きている。下部地殻は流動性に富んでいて、地震を起こすほど歪みエネルギーを蓄積することができない。


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