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2.4.3 地震活動の静穏化

図2.4.3-1 メキシコ南部オアハカ付近の地震活動静穏化[大竹政和(1977)による](a)平常の時期.(b)異常な時期(四辺形の中が静穏化).

 図2.4.3-1は、大地震の発生に先行した地震活動静穏化の一例である。メキシコ付近では、中米海溝からココスプレートと呼ばれる海のプレートが北東方向に沈み込み、海岸線に沿って地震が多発している。

 ところが、1973年の半ばから、オアハカ付近を中心とする東西200km以上の部分で小さな地震も起こらなくなり、明瞭な地震活動静穏化が始まった。この静穏化域の東部と西部では、それぞれ1965年、1968年に大地震が起きている。大地震のギャップの考えから、次の大地震の候補地は静穏化域の中央部分と判断された。地震の規模は、ギャップの大きさから=71/2±1/4 となる。

 こうした予測が論文として発表された翌年に、実際にここで大地震が発生した。1978年オアハカ地震(=7.7)である。地震の場所、規模ともに完全に予測の通りであった。

 この成功に刺激されて、世界中で地震活動静穏化の研究が盛んに行われるようになった。その結果、地震活動の静穏化は、かなり普遍的な地震前兆現象であることが明らかにされた。しかし、研究のほとんど全てが、大地震発生後の調査によるものである。大地震が起きる前に意味のある静穏化を検出は決して容易な仕事ではない。

 最近になって、統計理論を駆使して静穏化域を客観的に検出する方法が開発された。この方法で世界の地震帯を系統的に調べて行けば、静穏化域の事前発見も夢ではなくなるかもしれない。


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