| 4.2.3 表面波 | ||
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表面波は、地球の表面に沿って伝播する。レイリー波とラブ波の2種類があり、いずれも浅い大地震のときに顕著に現れる。表面波は、震源から放射される実体波が干渉しあって励起される波である。 レイリー波の場合には、図4.2.3-1に示すように、地表の各点は楕円の軌跡を描いて振動する。この楕円は鉛直面内にあるので、上下動、水平動両方の成分をもつ。振幅は地表付近で最も大きく、地下深部では急速に減少する。レイリー波の伝播速度(正確には位相速度)は、半無限媒質ではS波速度の約0.92倍となる。実際の地球ではS波速度は一定ではないので、レイリー波の波長が長くなるほど地下深部のS波速度の寄与が大きくなる。 ラブ波は、S波速度が大きい媒質の上にS波速度の小さな層が乗っているときに発生する。地球規模でみれば、地殻はこのS波速度の小さい層にあたる。また、基盤の上を軟弱な堆積層が覆っている場所もこの条件を満足する。ラブ波は、SH波と同様に進行方向と直交する方向に水平面内で振動するので、地震計の水平動成分にのみ現れる。ラブ波の位相速度は、上の層と下の層のS波速度の中間の値となるが、波長によって速度が異なる。
表面波では、実体波と違って、伝播速度が波の波長に依存する。そのため、位相速度と群速度の2種類を区別する必要が生じる。前者は波の山谷が伝わる速度、後者は波の群れが伝わる速度である。伝播速度が波長によって異なると、波が進行するにつれて長波長の波と短波長の波が次第に分離して行く。これが波の「分散」と呼ばれる現象である。もう一度図4.1.2-1(b)に戻って、レイリー波がきれいに分散している様子をご覧いただきたい。
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