第5章 震源断層
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5.1 震源断層とは何か
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| 5.1.1 震源と震源断層 | ||
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地震の本質は、地下深部で発生する急激な断層破壊である。これはひとつの面を境に両側が食い違うタイプの破壊(せん断破壊)であること、食い違いが生じた面を「震源断層」と呼ぶことなどをすでに学んだ(4.3節参照)。 震源断層は、当然、ある広がりをもっている。一方、「震源」の位置は幾何学的な点で表される。例えば、1995年兵庫県南部地震の震源は北緯34°35.7',東経135°02.2',深さ17.9kmであった(気象庁による)。それでは、この震源と震源断層はどのような関係にあるのだろうか。 結論を先に言えば、震源は、震源断層上で最初に断層破壊が始まった点である。広がりをもつ震源断層は、全面にわたって一気に破壊するのではない。まず、どこか1点で破壊が始まり、それが高速で周囲に広がって行く。この破壊伝播速度は、普通、S波の伝播速度の70%前後である。やがて破壊の拡大が止まり、震源断層の形成が終了する。 例えば、100kmの広がりをもつ震源断層を考えてみよう。破壊がその縁から始まり、毎秒3kmの速さで伝播したとすると、震源断層の形成に30秒余りの時間がかかることになる。この間、破壊が進行中の各場所から地震波が放射される。 ここで、震源決定にはP波やS波が観測点に到着する初動の時刻を使うことを思い出そう(3.3節参照)。これらの波が伝播する速度は、破壊の伝播速度よりも大きい。従ってどの観測点でも、破壊開始点からやってきた波がP波、S波の初動となる。このようなデータから決められる震源は、自動的に断層破壊の開始点を示すことになる。
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