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5.1.2 震源断層の大きさ



図5.1.2-1 大地震の震源断層面積の比較.[阿部勝征(1990)の図に加筆]

 震源断層の広がりは、規模の大きな地震ほど大きい。震源断層の差し渡しを(km)とすると、と地震のマグニチュードは、ほぼ

(5-1)

の関係で結ばれる。この式によれば、=8の大地震ではは100kmを越える。また、=3の小地震ではは400m程度となる。

 別のの値を表5.1.2にまとめておく。これらの値はあくまでも平均値であって、個々の地震ではかなりばらついている。表の数値はおよその目安と考えてほしい。幾つかの大地震について、実際の震源断層の大きさを比較したものを図5.1.2-1に示す。ただし、断層面の形は長さ、幅の長方形で近似してある。観測史上最大の1960年チリ地震では、日本の本州の半分にも相当する広大な領域で断層破壊が発生した。1995年兵庫県南部地震は、これと比べると遥かに小さい地震だった。

 大切なのは、地震波は震源という1点ではなく、震源断層全体から放射されることである。巨大な地震の震源断層は数百kmもの広がりをもち、震源域では、その直下からも地震波がやってくる。ここで「震源域」とは、震源断層の直上一帯を指す。1923年の関東大地震では、震源が相模湾の下であったにもかかわらず、東京や横浜で壊滅的な被害を受けた。その主な原因は地盤の条件や密集した都市構造にあったが、同時に、震源断層がこれらの都市の直下付近にまで及んでいたことを忘れてはならない。


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