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5.2.2 動的断層パラメータ



図5.2.2-1 断層すべりの進行を示す模式図

 前ページで説明したすべりベクトルは、断層破壊が完了したときの状態を表すものである。それまでの間に進行する動的な破壊過程は、以下に説明する「動的断層パラメータ」によって記述される。静的・動的の両者を合わせて「断層パラメータ」という。

 断層面上の各点では、すべりは静止の状態から始まり、ある時間τを経過して停止する。その様子を模式的に示したのが図5.2.2-1である。τを破壊の「立ちあがり時間」という。図の曲線の勾配、つまり時間微分はすべりの速さを表す。破壊の立ちあがり過程を詳細に知ることは難しいので、多くの場合、図の曲線は破線で示した傾斜関数で置きかえられる。この単純化されたモデルでは、

(5-5)  
となる。

 一方、断層破壊は全面で一斉に起きるのではなく、ある1点から始まって高速で周囲に拡大するのであった(5.1.1参照)。この破壊が広がる速さを「破壊伝播速度」と呼び、以下ではで表す。すでに述べたように、は、普通S波速度の70%程度である。


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