図5.2.4-1で、2つの直線AとBが交わる点の周波数を「コーナー周波数」と呼ぶ。いま、震源断層を半径Rの円盤で近似し、破壊がその中心から同心円状に広がるとすると、S波のコーナー周波数 はおよそ
(5-10)
となる。ここでVsはS波の伝播速度である。
(5-10)式を用いて、コーナー周波数から震源断層の大きさRを見積もることができる。図5.2.4-1の場合は、 =1.5Hzと読み取れる。上部地殻の平均的なS波速度をVs=3.5kmとして、震源断層の半径はR=0.7kmとなる。式(5-10)が示すように、Rが大きいほどコーナー周波数が低くなる。従って、大きい地震ほど低周波すなわち長周期に富む地震波を放射することになる。
一方、上に述べた より高周波側に、震源スペクトルの第2の折れ曲がり点 が存在することが指摘されている。図5.2.4-1でも10数Hz付近にこの折れ曲がりが見られ、それより高周波側ではスペクトル振幅が急激に減衰している。この は震源の特性をあらわすものではなく、地盤の影響による見かけ上のものとする意見もあり、まだ最終的な結論は得られていない。
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