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9.1.3 実物大木造住家の振動台実験



図9.1.3-1 木造家屋の明暗[鈴木(1996)による]

 以上の条件は実物大の振動台実験でも確かめられた。その報告(坂本,1996)の一部を引用する。

 兵庫県南部地震による阪神淡路大震災では木造住家が多数倒壊し多くの犠牲者を出した。それらの木造住家は一般に在来工法と呼ばれているものが大部分で、そのために在来工法の木造住宅はすべて耐震性に乏しいという間違った印象を一般の人々に与えてしまった。

 あれほどの強い地震動によっても、なぜ倒壊しないだけでなく、外観上もめぼしい被害がないのか、という疑問を解明するためにも、ぜひこのような実験を行ってみたいと思っていた。

(中略)

 結論 新耐震基準で要求されている壁量を持ち、接合部を金物等で止めかつ常識的な間取りのものであれば、兵庫県南部地震における神戸気象台での記録のような極めて強い揺れに対しても倒壊することはなく、内・外装材に余力があれば大きな被害に到らないことが示された。(中略)

 図9.1.3-1 に明暗を分けた木造家屋の写真を示した。


註1:この振動台は(財)原子力発電技術機構の多度津工学試験所にあり、その仕様は: 台の面積15mx15m, 最大揺れ幅: 水平±20cm,上下±10cm, 試験体最大重量1000トン。神戸気象台の記録を出力とすることが丁度可能である。1940ElCentroNS地震動を1.5倍にした入力*の破壊力は神戸気象台記録の破壊力に及ばなかった。(*註:1981新耐震設計法で想定している「まれな大地震動」に近い値のようである。)
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